今回は中国の秘境、川西(せんせい)へのトレッキング。
何よりも惹かれたのは、長い間閉ざされていた「年保玉則(ねんぽうぎょくそく)」というルートを歩けることだった。

「年保玉則」、チベット語で「聖なるターコイズの峰」を意味し、果洛(ゴロク)山とも呼ばれる山は、バヤンハラ山脈の最高峰(標高5,369メートル)。

青海省ゴロク・チベット族自治州久治県に位置し、2005年にナショナルパークに指定されている。全長40キロ、幅25キロに及ぶ山体は、標高4,000メートルを超える無数の峰々で構成され、その氷河の融解水は仙女湖、妖女湖、日尕瑪(ジガマ)措といった神秘的な湖沼群を形成している。

その独特な山容と豊かな水源から、「神々の箱庭」と称されてきた。その秘境ゆえに、近年は訪れる者も一握りしかいない。
ずっと以前からこの美景に憧れていた私たちは、今回、2種の開発中の新作テントの撮影とフィールドテストを兼ねて、この地でのトレッキングを決めた。

青島から約1,800キロ離れた成都へ飛び、そこからレンタカーで青海省久治県へ向かう。

車を走らせること約7時間、3日目からいよいよ山へと足を踏み入れた。
予定していたルートを4日間で縦走、毎日15〜18キロを歩き、計4回の稜線越えを走破。
標高4,500メートル前後での行動は、純粋な持久力への挑戦だった。

しかし、毎日のキャンプ地で目にする湖は、どれも違った表情を見せてくれた。
山裾に佇む湖畔から見上げる荒々しい峰々は、圧倒的な視覚的衝撃を放ち、これだけでも歩く価値があった。

私にとってこれが10回目の川西高地トレッキングとなった。
これまでにも雲南省、チベット、新疆など、数々の高山を歩いてきたが、年のせいか、あるいは高山病のせいか、今回の遠征はこれまでにないほどの疲労感を伴った。
こうした長距離の本格的な登山は、これで最後になるかもしれない。

長い移動を繰り返す縦走は体力を激しく消耗し、移動そのものに多くの時間を取られた。
もちろん、その道中でしか出会えない絶景があること言うまでもないが、体力も衰え、年齢を重ねた今の自分には、少し荷が重すぎた。

これからは、目的地へダイレクトに向かい、そこに数日腰を落ち着けてキャンプを楽しむような旅になるだろう。
山を愛する気持ちさえあれば、自分に合ったスタイルは、いつでも、いくらでも見つけられるはずだ。
日々のトレーニングも確かに大切だが、「自分の限界を正しく見極め、決して無理をしないこと」それこそが、山と長く、豊かに付き合い続けるための、何よりの秘訣なのだと思う。

Journaled by Wang
Translated & Text by Jeffrey

